みなさん、こんにちは!😀
今回は、子供の大学進学で利用している奨学金についてご紹介します。
子供の教育にはお金が掛かると言われますが、本当にその通りですよね。
私は十分に教育資金を貯蓄できず、学力的に子供が私立大学に行かざるを得なくなった理由により、子供は現在、奨学金を利用して在学しています。
奨学金は利用しないにこしたことはありません。
そこで、小さいお子様を持つ方への私の教訓を踏まえた一番のメッセージはこちらです。
出来る限り、教育資金は余裕をもって貯めておきましょう!です。
方法は、貯蓄や学資保険、投資信託等、色々あると思います。
とにかく、お給料のうち一部は除けて、そのお金は忘れる。残りで何とかやりくりするです。
しかし、それでも現実的には色々な事情があると思います。
何とか子供を希望の大学に進学させてあげたいと悩まれている方もいらっしゃると思います。
私も、色々な可能性を調べ、子供とも十分に話し合い、奨学金利用に至りました。
最初は手続きがやや複雑でよく分からず、ちゃんと採用されるのか?ちゃんと振り込まれるのか等、不安になったこともあり、現在、利用を検討されている方で、色々と不安に思われている方もいらっしゃるかと思います。
当然ですよね、奨学金が払わなければ、進学できない訳ですから。。

採用されるのかしら?

そこで、今回は奨学金を利用している実体験から、私の子供が大学進学で現在利用している日本学生支援機構の貸与型奨学金の内容、諸手続き、注意点等をご紹介します。
学生の生活費はどれくらい掛かるのか?
まずはじめに、学生の生活費はどれくらい掛かるのでしょうか?
日本学生支援機構の平成30年度(2018年度)学生生活調査によると、学校区分毎の学費/生活費は以下の通りです。
最近の調査結果があればよかったのですが、令和元年(2019年度)は調査されておらず、令和2年(2020年度)は集計中とのことで、この点、ご了承下さい😅
例えば、以下の通り、大学(昼間部)で年間平均約120万円。国立大学で年間63万円、私立大学はその約倍で年間約120万円となっています。改めて、やはり私立は高いですよね😅
学生は「学費+生活費」をどう賄っている?
では、全体の学費と生活費に対し、奨学金をどれくらい利用しているのかを見てみましょう。
以下をご覧ください。例えば、大学(昼間部)では全体費用の約20%を奨学金でカバーしていることが分かります。これは平均割合なので、個人毎に奨学金利用額の大小あるとご理解下さい。
※日本学生支援機構の平成30年度(2018年度)学生生活調査より。
学生全体のうち、奨学金利用者の割合は?
今度は、学生全体のうち、どれくらい奨学金が利用されているのかを見てみましょう。
以下の表を見ると、例えば、平成30年度(2018年度)における大学(昼間部)では、約48%の学生が奨学金を利用していることが分かります。
つまり、なんとほぼ半分近くの学生が奨学金を利用しているんですね。これは意外ですよね。おそらく、最近はコロナの影響もあり、利用率や利用金額が増えているのでは思います。
※日本学生支援機構の平成30年度(2018年度)学生生活調査より。
では、費用や奨学金利用に関する全体感はこれで理解できたと思いますので、次に奨学金の内容を見ていきましょう。
なぜ、私が日本学生支援機構の奨学金を選んだのか?
私が日本学生支援機構の奨学金を選んだ理由はこの3つです。
✅日本学生支援機構の奨学金は色々な奨学金制度の中で最も利用者が多い
✅金利が比較的低く、上限(3%)が設定されている ※在学中は無利息
✅他の奨学金(地方自治体/大学/民間企業等)は資格条件を満たせない(親の収入条件/学力等)、貸与金額が限られる、競争率が高い等で利用しにくい。
日本学生支援機構とは?
- 独立行政法人日本学生支援機構(Japan Student Services Organization)
- 略称: JASSO(ジャッソ)
- 事業内容: 奨学金事業・留学生支援事業・学生生活支援事業
- JASSOの目的
「JASSOの目的は、独立行政法人日本学生支援機構法において、「我が国の大学等において学ぶ学生等に対する適切な修学の環境を整備し、もって次代の社会を担う豊かな人間性を備えた創造的な人材の育成に資するとともに、国際相互理解の増進に寄与すること」と規定されています。
※日本学生支援機構ホームページより
日本学生支援機構の奨学金制度(貸与型)とは?
日本学生支援機構の奨学金制度(貸与型)は以下の2種類あり、第一種の方が採用基準が厳しくなっています。
第一種(無利子) | 第二種(利子が付くタイプ) | |
対象 | 国内の大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)に在学する学生・生徒が対象 | 国内の大学院・大学・短期大学・高等専門学校(4・5年生)・専修学校(専門課程)の学生・生徒が対象 |
利子 | 無利子 | ・年(365日あたり)3%を上限とする利子付 ・在学中は無利子 |
選考 | 特に優れた学生及び生徒で経済的理由により著しく修学困難な人に貸与 | 第一種奨学金よりゆるやかな基準によって選考された人に貸与 |
貸与額 | 学校種別(大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程))、設置者(国立・公立・私立)、入学年度、通学形態(自宅通学・自宅外通学)によって定められた貸与月額のいずれかを選択 | 大学院においては5種類の貸与月額から、大学・短期大学・高等専門学校(4・5年生)・専修学校(専門課程)においては11種類の貸与月額から、それぞれ自由に選択できる |
返還方式 ※平成29年度以降採用者 |
第一種(無利子)の返還方式として、定額返還方式か所得連動返還方式を選択することができる |
さらに、上記の奨学金に加え、入学月の分の奨学金の月額に一時金として増額貸与する利子付きが制度として、以下の「入学時特別増額」制度が用意されています。
入学時特別増額 | |
制度の概要 | 第一種奨学金(無利子)または第二種奨学金(利子付)に加えて、入学した月の分の奨学金の月額に一時金として増額して貸与する利子付の奨学金で、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」に申し込んだけれども利用できなかった世帯の学生・生徒を対象とする制度 |
貸与額 | 5種類の額から自由に選択できる |
注意点 | 入学時特別増額だけの貸与はできない。また、入学前の貸与ではないので要注意! |
第二種(利子が付くタイプ)の各手続き
日本学生支援機構の奨学金は、在籍している学校(高校や大学)を通じて申し込みます。
高校在学中に申し込み、進学後に受け取る奨学金を予約する「予約採用」と、大学進学後に申請する「在学採用」の二つがあります。
大学入学後、すぐに奨学金を受け取りたい場合は「予約採用」を申し込みます。
「在学採用」は、大学入学直後に募集があり、大学を通じて申請する形となります。
注意点として、在学採用はもちろん、予約採用でも奨学金が受け取れるのは入学後になるということです。
入学金や初年度の授業料などは入学前に支払う必要があるため、貯蓄や学資保険などで備えておく必要があります。
今回は高校在学時からの予約採用申込みの手続きをご紹介します。
高校在学時の手続き
予約採用向け申込み
まず、在学する高校より、高校3学年時の4月末頃に、高校が発行した「日本学生支援機構奨学生の募集について」及び「申込手順」といった通知用紙とともに、以下の日本学生支援機構が発行する冊子を受け取ります。
その「申込手順」には奨学金申込専用ホームページ(スカラネット)での申し込みに必要となるユーザーID/パスワードが記載されています。
時期については、私の子供の学校の例では、募集時期と選考結果通知時期は以下の2回設定されていました。
①(募集時期)4/27~5/31 ➡(選考結果通知時期)10月下旬
②(募集時期)6/1~6/30 ➡(選考結果通知時期)11月下旬
申込要領としては、「申込みのてびき」内の以下の「申し込みの流れ(目次)」の通り、必要書類の記入及びインターネット上の奨学金申込専用ホームページ(スカラネット)から上記で受領したユーザーID/パスワードでログインし、必要事項を入力します。
申込情報の入力完了後、マイナンバー提出書類は上記の通知に同封されている専用封筒に封入し、郵便局から簡易書留で日本学生支援機構に提出します。提出期限は上記のスカラネット入力後、1週間以内とされているので、遅れないように注意して下さい。
マイナンバー提出書類以外の書類は「申込みのてびき」内の「提出書類一覧表」に記載の順に重ねてホチキス留めをして、高校に提出します。これで、予約採用向け申請は完了となります。
採用候補決定通知の受領
採用されれば、早ければ10月中旬に以下の「奨学生採用候補者決定通知」及び奨学金を正式に受けるために必要となる「進学届」の提出要領が記載された書類が届きます。
この時点で高校在学中の手続きは完了となり、つまり、奨学金の権利を獲得したことを意味し、後は、大学進学を待つのみとなります。
大学進学後の手続き
「採用候補者決定通知」及び「進学届」提出
・「採用候補者決定通知」の提出
進学した際に、速やかに進学先の奨学金窓口に提出します。
・「進学届」の提出
大学進学後、進学先の学校の指示に従って、採用候補決定通知の同封書類に記載の指定された進学届提出用ホームページにアクセスし、必要事項を入力し提出します。
なお、この「進学届」で入力した内容で奨学金が確定しますので、この際に、貸与月額、利率算定方法、返還方式、保証制度、奨学金振込口座等の記入は慎重に検討して入力します。ただし、奨学生になってからも変更は可能です。
「奨学生証」受領
奨学生として正式に採用されると、進学先の学校から次の書類が交付されます(4月中旬頃)
- 奨学生証
- 奨学生のしおり
- 返還誓約書
➡必要事項を記入し、進学先の学校が定める期日までに必要書類とともに提出する。 - 保証依頼書/保証料支払依頼書(期間保証制度選択者のみ)
➡進学先の学校が定める期日までに、「返還誓約書」と併せて提出する。
採用/奨学金の振込開始
「進学届」を提出すると奨学生として正式に採用され、奨学金の振込みが開始されます。
振込開始が5月の場合、4月分とまとめて2か月分が振り込まれます。
大学在学中(貸与中)の手続き
貸与期間中の可能な手続き
奨学生になってからも、以下の項目は随時、変更できます。
これらの手続きは、奨学生が貸与中に必要な手続きを行える、日本学生支援機構のインターネットサイトスカラネットパーソナルで行うことができます。
- 奨学金の辞退
- 奨学金振込口座
- 貸与月額
- 月額の利率算定方法
- 返還方式
- 連帯保証人/保証人/本人以外の連絡先
- 保証制度
貸与奨学金継続願/適格認定
奨学金の貸与を受け続けるためには、奨学生としての適格性を保持する必要があります。
貸与期間は原則、標準修業年限の終期まで(4年制の大学学部の場合は4年間)ですが、毎年1回、貸与の継続を希望するか否かを「継続願」の提出により確認し、また、奨学生としての適格性が保たれているかをの確認(適格認定)をしています。
この申請も、日本学生支援機構のインターネットサイト「スカラネットパーソナル」で行うことができます。
継続願は、進学後、暫くして(12月頃)に在学する大学からポータルサイトやメールで「継続願」を申請するよう通知が来るのですが、私の子供の場合は、その通知を見逃し、結果として、奨学金の貸与が打ち切られてしまいました😱
つまり、奨学金が振り込まれ、ホッとしてしまい、「継続願」の通知時期も12月ということで、奨学金の最初の手続きから暫く時間が空くため、意識していないと見逃してしまいやすいんですね。
この手続きは毎年必要になりますので、必ず学校からの通知は常にチェックして、期限より遅れないように気を付けましょう!
なお、私の子供は奨学金を打ち切られてしまったため、再度、一連の手続きを行い😆、新たに奨学金を申請し、2年目も何とか無事貸与されました😅
一方で、1年目に貸与された奨学金が打ち切られたことにより、そのままだと返還が翌年4月から開始されてしまうため、「在学猶予願」という制度を使って、これを提出することで卒業時からの返済開始となるようにしています😅
※「在学猶予願」も「スカラネットパーソナル」での申請となります。
返済
奨学金の返還は、貸与が終了した月の翌月から数えて7か月目から返還が始まります。
毎月の返済金額/期間は奨学金の申込条件により異なるため、以下の日本学生支援機構ホームページにある以下の「奨学金貸与/返済シミュレーション」にて必要事項を入力の上、確認して下さい。
まとめ
最後のまとめです。
✅出来ることなら、余裕をもって教育資金を蓄え、奨学金を利用しないのが一番。
✅もし、貸与型の奨学金を利用される場合は、お子さんが将来返還していくことになるので、お子さんとよく話し合って、お子さんにとって無理のない金額で利用しましょう。
✅この奨学金制度は学生を対象としており、学生が自ら手続きするものとされているので、諸手続き及び学校への問い合わせは学生が行うことになります。親が学校に問い合わせても、必ず学生に変わるよう言われますので、注意して下さい。
ただし、以上の一連の手続きでご理解いただけたかと思いますが、子供だけでは難しいと思いますので、しっかりお子さんをサポートしてあげて下さい。
✅予約採用でも奨学金が受け取れるのは入学後になります。入学金や初年度の授業料などは入学前に支払う必要があるので、貯蓄や学資保険などで備えておく必要があります。
✅各手続きの提出期限は厳守しましょう。特に「継続願」を期限内に提出しなかった場合は奨学金は打ち切られますので、注意しましょう。
くれぐれも、私みたいにならないで下さいね!😅
✅制度及び手続詳細については、在学先の高校/大学の奨学金窓口に問い合わせるか、以下の日本学生支援機構ホームページでご確認下さい。
ということで、日本学生支援機構の奨学金制度(貸与型)をご紹介しました。
ご検討されている方にとって、少しでも参考になればうれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!😄